kazu1961

ストレンジャー・ザン・パラダイスのkazu1961のレビュー・感想・評価

3.8
▪️Japan Title : 「ストレンジャー・ザン・パラダイス」
Original Title :「Stranger Than Paradise」
▪️First Release Year:1984
▪️JP Release Date :1986/04/19
▪️Production Country: アメリカ・西ドイツ
🏆Main Awards :
第37回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール
▪️Appreciation Record :2020-534 再鑑賞
🕰Running Time:90分
▪️My Review
当時、かなり若者フリークの間で話題になりました。とにかく新しい感覚でスタイリッシュ、初見の時の印象です。あまりのかっこよさ、洗練のされ方にドンズバの年齢の私は見事に当時ハマりました。ジャームッシュって天才なんですよね。
天国より不思議(ストレンジ)な80年台のアメリカに生きる3人の若者を、斬新なセンスで描く青春映画の傑作といわれる作品です。
再鑑賞すると、今度はそのユーモアの方に惹かれていきました。そう、ジャームッシュ曰く、本作は「小津と『ザ・ハネムーナーズ』に憑かれた東欧映画監督スタイルのネオレアリスモ風ブラックコメディ」と表現しています。そうなんですね。コメディとして作った作品なんですね。なるほどという感じです。
本作は、ハリウッド大作に親しみ慣れた人たちには理解不能な作品かもしれません。淡々とした日常のスケッチの中で、大事件やロマンスも起こらない。普通ならカットしてしまうようなシーンが編集されています。しかもモノクロフィルムであり、ワンシーン・ワンショットであり、その間をブラックアウトで綴っていきます(このブラックアウトが効果的、前のワンシーンが心に残り、再開された時には闇の中で物語が進行してるのが面白い!!)。
現在も第1線で活躍する個性派監督、ジム・ジャームッシュ。その人気を決定づけた、84年の出世作ですよね。

物語は。。。
ストリートミュージシャンである従兄弟のウィリーを頼り、単身ハンガリーからニューヨークへやって来た少女、エヴァ。ウィリーの悪友エディとともに、見知らぬ都会で3人の若者たちの奇妙な共同生活が始まりました。。。

スタイリッシュかつ独特のユーモア感覚にあふれた映像と音楽は、各方面に新鮮な衝撃を与えました。80年代後半にはインディーズブームをまき起こすなど、若い世代の圧倒的な支持を獲得したました。85年のカンヌ映画祭で、カメラ・ドール(新人賞)を受賞。ジャームッシュ監督の親友であり、彼の作品にたびたび登場するニューヨークの前衛ミュージシャン、ジョン・ルーリーが主演と音楽を担当しています。また、この音楽が物語の進行と共にフィットして響いてきます。
エンディングのオチがまさしくコメディですよね!!

▪️Overview
ニューヨークでヤクザな暮らしをしているウィリーが、ハンガリーから渡米してくる従妹エヴァをしばらく預かるハメに。最初は邪険にしていたウィリーだったが、賭博仲間エディともどもだんだん彼女が気になり始めて……。ジャームッシュ監督が、ベンダース監督から「ことの次第」の端尺フィルムを譲り受けて1/3を仕上げ、短編として出品したロッテルダムでの受賞を受けて完成させたカメラ・ドール受賞作。独特のオフ・ビート感覚が一世を風靡した。(引用:映画. com)

出演は、ジョン・ルーリー、エスター・バリント、リチャード・エドソン、セシリア・スターク。
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