花とみつばち

ルシアンの青春の花とみつばちのレビュー・感想・評価

ルシアンの青春(1973年製作の映画)
4.5
1944 年のフランス。
まだわずか17歳で若く未熟な青年ルシアンは病院で真面目に働く清掃員。小鳥を撃ち、兎を追い掛ける暇な日常。
母親が父親の留守中に愛人男性と暮らし、息子のルシアンにあまり来るなと諭されてしまうのだが、それが影響しているのか、一時はレジスタンスを志すが嗜められ、全く思想や知識無くゲシュタポとなる。
そこで出会う一人の少女フランス、ユダヤ人である。
状況につけこんだのだろうか、純粋な恋だったのか、ルシアンの思量深いシーンはほとんど登場しない。ユダヤ人の家庭に入り込むゲシュタポ、異様な光景であるけれどそれが若さなんだろう。
戦争中にただ心のままに生きただけなんだけど、先を見抜く力も無くいつのまにか時代の流れに逆らい悲劇がルシアンを襲う。

戦争中のフランスを描くルイ・マル作品。淡々と進む物語。
ジャンゴ・ラインハルトを始めてこの作品で知る。
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