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金融腐蝕列島 〔呪縛〕のtheocatsのレビュー・感想・評価

金融腐蝕列島 〔呪縛〕(1999年製作の映画)
3.4
暴力団側の描写が僅少で片手落ち感否めず

バブル時の銀行巨額不正融資のごたごたを描いた金融群像劇。

監督が原田眞人ということで大いに期待したのだが、多人数場面の処理の仕方は独特の「原田節」で躍動感と緊迫感があるものの、全体ストーリー的には銀行・検察・マスコミが主体で、肝心の総会屋=暴力団側の描写がほぼないも同然だったのが惜しまれる。
※もしかしたら続編があるのかもしれない。

それに加えてセリフが明瞭に聞き取れない箇所が多かったのも残念。字幕があれば補えたのだが・・・

さらに、ちっちゃなことだけどキャスター若村麻由美のキー小道具=ミネラルウォーターが板についていなくて、後半結構イライラさせられた。苦笑

映像や人の見せ方などに感心することが多くても、総合的に満足が得られる作品は多くないというのが今のところの原田眞人監督に対する個人評であるが、それでも積極的に見たくなる数少ない邦画系監督なので今後も期待しています。

3.4の三ツ星
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<再生>版レビュー
呪縛篇より矮小化もテンポよく凝縮感あり

どうやら衛星放送用(?)のテレビドラマ風。
しょぼそうな予感はしたが、いやいや結構スピード感があり、俳優陣の演技も小気味よく、総体的に上手くまとまっていた印象。

主演の村上弘明も正攻法で突き進む銀行マンを好演。

映画だと物足りなかったかもしれないが、テレビドラマとするなら十分な出来栄え。

3.3の三ツ星
002111
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