kazu1961

グロリアのkazu1961のレビュー・感想・評価

グロリア(1980年製作の映画)
4.3
▪️Title : 「グロリア(1980)」
Original Title :「Gloria」
▪️First Release Year:1980
▪️JP Release Date :1981/02/28
▪️Production Country: アメリカ
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-510 再鑑賞
🕰Running Time:121分
▪️My Review
この作品も好きな作品!!グロリアが最初に組織に向かって銃をぶっ放すシーンは鳥肌もの。まあとにかく、最初から最後まで、グロリアがかっこよくシビれます。ビル・コンティ の音楽と80年代の世界観が見事にマッチ、とても好きな空気感です。
ニューヨーク、サウスブロンクスのアパートでプエルトリコ人家族が惨殺され、唯一生き残った6歳の少年を連れ出して“組織”から追われるはめになってしまったグロリア(ジーナ・ローランズ)。 。。
NYインディペンデント映画の名匠ジョン・カサヴェテス監督が、実夫人を主演に据えて描いたハードボイルド映画の傑作ですね。日本の『子連れ狼』にヒントを得たと言われ、 またリュック・ベッソン監督の1994年の映画『レオン』と設定やストーリー展開が重なる部分があり、同作の「原型」とも言われています。
オールNYロケの空気感と見事にマッチしたあばずれ中年女グロリアのたくましい存在感は素晴らしいの一語に尽き、まさに映画史上に残るヒロイン像が確立されています。撮影当時、ジーナ・ローランズはなんと50歳!!見事な存在感、ギャングのボスの元情婦という役柄だから、どこかやさぐれているものの、下品さは微塵もありません。それでいて、グロリアという人物設定そのままの演技で存在感を見せています。
本作は、脚本もカサヴェテスが手掛けていて、この脚本が実に冴えています。冒頭から、一家が惨殺されるまでの裁き具合が鮮やかで、ものの5分程度で、一家の置かれた状況、グロリアと一家の関係、グロリアとフィルの母親の関係、それらが全てセリフに頼らずに描かれています。
また、彼女と生意気少年のデコボコ・コンビが次第に心を通わせていく過程も感動的で、特に墓地で繰り広げられるやりとりは秀逸です。ラストのスローモーションは特に印象的ですね。
音楽のビル・コンティも『ロッキー』と並ぶ名スコアを記し、大いに観る者の心を揺り動かせてくれます。
後にシャロン・ストーン主演でリメイクもなされていますが、本作を超えることはできませんでした。カサヴェテスの脚本・監督と、ジーナ・ローランズの素晴らしい演技によって、本作は傑作といわれるようになったんですからね。

物語は。。。
マフィアの重大な秘密を売ろうとして惨殺された一家から男の子フィルを助けた中年女グロリア。しかし問題の秘密の手帳をフィルが持ち出していたことを知ったマフィアは少年をかくまったグロリアをも狙い始めます。子供嫌いなグロリアは生意気なフィルを見捨てようとしますが、次第に母性本能が芽生え必死になってニューヨークを逃げまわるのですが。。。。

▪️Overview
組織を裏切り、命を狙われていたジャックは同じアパートに住む女性グロリアに息子フィルを預ける。その後、ジャック一家は皆殺しに。一方、グロリアはフィルをつれてアパートを脱出。子供嫌いのグロリアは、一時はフィルを手放そうとするが、結局その子を連れて逃走を続けるハメに。やがて彼女は組織に乗り込む決意をするが……。タフなヒロインの活躍を描くハードボイルド・ドラマ。(引用:映画. com)

出演は、ジーナ・ローランズ、バック・ヘンリー、ジュリー・カーメン、ジョン・アダムズ、ジェシカ・カスティロ、バジリオ・フランチナなど。
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