Automne

マトリックス レボリューションズのAutomneのレビュー・感想・評価

3.5
マトリックス3部作の終焉。
メタバースとかフラスコ脳とか、よくホットな話題によく引き合いに出されていたので見てみたけれど、案外スターウォーズ的メタバース宇宙戦争みたいな感が強かった。
一応スミスの件とかもろもろ回収してくれたしラストにはふさわしい仕上がりにはぎりぎりなっているような気がする。ただやっぱりメインキャラの 死ぬ/死なない 判定は最後まで謎だった。
めちゃくちゃパンチを浴びせるのなら鉄の鋭い棒とか使ったほうが殺傷能力はこの作品の世界なら高そうだし、逆に3部作までやって、マトリックスに入っている最中に肉体のほうを殺してしまうとか、そういう機転は欲しかった。せっかくマトリックスという広大な世界観があるのに、現実のよく分からんロボット世紀末みたいなほうに比重が置かれてしまい、最後までその感じが抜けなかったのはすこし残念。それならばやはり『ゼイリブ』みたいな感じでフィールド狭くして現代社会とかを描いた方が、小さな世界でも面白いものになっただろう。やはり後半マトリックス世界は戦闘の背景を飽きないように変える“壁紙”的な使われ方しかしていなかったので、どうしても宝の持ち腐れ感が否めない。
結局スミスとの最終決戦もほとんどドラゴンボールだし、やっぱり最後までちまちまパンチとスローを繰り返すのが冗長ではあった。
漫画でもそうだけど、それぞれのキャラの強さとかHPゲージとか、当たり判定/死ぬ判定 とかそのあたりをしっかりつくり込まないと、作者のご都合的にどんなキャラでも都合良く生かしたり殺したりできてしまうので、脚本の弱さに直結してしまうなあ。
なにはともあれ、久しぶりにアクション映画なんて見て、脳死でわーって感じで見れたのでそれはそれで満足はしている。
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