土曜日のユイ

リトル・マーメイドの土曜日のユイのレビュー・感想・評価

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)
3.5
子どものとき以来の再鑑賞。
とはいえ、ディズニーシーのアリエルのショーはよく行ったし、その辺のストーリーはバッチリ覚えていたのですが。
大人になってからみると、正直ストーリーは原作アンデルセンの方が好きかもしれない。
原作ってとんでもなく切ないんですね。
アニメ映画としてのリトルマーメイドは歌もアニメーションも素晴らしいとは思うけれど。ストーリーは原作には敵いません。
おとぎ話とはいえ、アリエルが自分で何もしない主人公でびっくりした。
こんなに何にもしてなかったんだ。
アリエル自体はなんもしてなくて、とにかく色々何でもかんでも周りがしてくれて結果アリエルのいいようになってる。
まぁでも16歳の子どもなんてそんなもんかー。
子どもなんてそんなもんかもしれないと思えば納得できるけど、素敵なお話とは思えなくなってしまった。
16歳の子どもなんだからという意識ならまだいいけど、もう16歳といいながらのこれらの言動なのがちょっと私には合わなかったです。
別にみんながみんな苦労しろ!とか思ってるわけでは一切ないけれど、ディズニー版人魚姫だと昔話的な教訓や得るものがあまりなく主人公としてはちょっと...というかんじ。
結局は顔がいいことと生まれながらの地位がモノをいっていて今みると逆に夢がないような...
パパごめんなさいこんなつもりじゃなかったじゃないよ。
アースラのほうがよっぽどやるべきことやってんじゃん。目標のために。
契約書も穴なくバッチリやってて偉い。
アースラはヴィランの中で特別好きなわけではなかったけど、アリエルのなんもしてなさに比べたらちょっと見直しました。
アリエル声取られるのだって全然苦じゃないじゃん。
努力してがんばってお歌が上手になったわけでもなく生まれつきの美声ぽいし、コンサートもサボるし、特別自分で自信を持ってることなわけでもないようだったし、そんなんより断然足の方が欲しいわけだし全然差し出すわ。
アリエル以外のみんなが頑張る話だった。
今みるとエリックが『歌声』に恋したっていう描写がうまくないと感じました。
アースラが手に入れたアリエルの声でどうこうすれば良いのにエリックのこと声じゃなく魔力で操ってるし、声が重要な割に見た目も変身しちゃって見た目が大事!って感じになってるし、そんなだから私の声なのにっていうアリエルのもどかしい気持ちもいまいち伝わってこないし。
ラストで『子どもたちには自由な生き方を選ばせたい』ってセリフ持ってきてるんですがそれ主題だったの?
それならそれでもうちょっと、うーん。
自由な生き方を選ばせることと、危険を忠告することは共存すると思うのだけど。
大人になってからみるとパパトリトンの苦労がよーーーくわかる作品でした。
パパ〜。
大人になって観てみて、アリエルにはうーんでしたが、曲やアニメーションは変わらず最高でした。
パートオブユアワールドのときのアリエルの髪の毛の動きすーごい。
アリエルのコレクションにラトゥールの絵あるの子どもの時には気づかなかった発見でよかったです。
エリック王子井上和彦さんだったっけかー。お声のおかげでめちゃくちゃさわやかかっこよい。今見るとちょっとお顔濃ゆいけど。
日本語吹き替え/英語字幕で。
(2024/05/09 ディズニー+で)