いしはらしんすけ

名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)のいしはらしんすけのレビュー・感想・評価

3.7
劇場版第10作。

記念すべき10作目という節目だからか、レギュラーメンバーは基本全員出すというバインドというかミッションが課せられてたっぽく、2時間以内といういつもの尺でその難題をなんとかクリアする様は作中の「ゲーム」さながら。

この「アベンジャーズ」的なアクロバティックな脚本は前作までのいつメン、古内一成氏ではなく柏原寛司氏が担当。気になって調べたら「傷天」「探偵物語」などの名作ドラマを手がけたレジェンドで深く納得。

一応犯人探しが主題ながらいつもの「この中に犯人がいる!」形式じゃないからか、テレビから引き継がれていた名前と年齢紹介のテロップもなし。全体的に成人向けのバランスか、と。

謎解き自体はシンプルというかそこのくだりで「そんなの警察もわかってたんじゃ...」と思った瞬間、平次だかコナンだかが(見たばっかなのにうろ覚え)「そもそも探偵の出る幕やない、警察はぜーんぶわかってたんや!」みたいなこと言ってくれて「おお!」みたいな。

ラストのボーナス的展開に至るミスリードもさりげなくて上手い!...んだけど、よく考えるとあれは後から結構な警察の責任問題になりかねないよね。笑

犯人側に豪華レジェンド声優が配されてるあたりのアニバーサリー・スペシャル感も嬉しい、個人的には「ベイカー街」以来の満足度高い1本でした。

ただ勢揃いのレギュラーキャストのうち、警視総監の息子で高校生探偵の白馬くんとかいう人はよく知らなくって、このへんからぼちぼちテレビ見てないみたい。今後はどんどんそんなのが増えていくんだろうなぁ...