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新・ガンヒルの決斗のHKのレビュー・感想・評価

新・ガンヒルの決斗(1971年製作の映画)
3.3
いい加減な手抜き邦題はマカロニ・ウェスタンだけではなく、本家のハリウッド西部劇でもこの通り。
原題は“Shoot Out”(撃ち合い、銃撃、決着)。
作中にたしかにガンヒルという地名が出てきますが、ジョン・スタージェス監督の『ガンヒルの決闘』とは何の関係もないようです。

西部劇の邦題は、新作でさえ、いまだに原題と関係無く “荒野”や“決闘”なんかの無難で無個性な単語が使われることも多くてウンザリします。
いったいどういう人たちが邦題をつけているのか・・・

本作の主演は当時55歳のグレゴリー・ペック(『オーメン』の5年前)。
監督は『シンシナティ・キッド』『勇気ある追跡』のヘンリー・ハサウェイ。
音楽は正統派風なので、エルマー・バーンスタインやディミトリ・ティオムキンあたりかと思ったら意外やデイブ・グルーシン。

元銀行強盗の主人公(ペック)は7年の刑を終えて出所、自分を裏切った昔仲間に復讐するためガンヒルを目指しますが、ひょんなことから6歳の女の子と同行するはめに・・・
この女の子、とにかく小っちゃくて馬の乗り降りもペックが片手でヒョイ!のチビ助ですが、とにかく芸達者で可愛らしい!

そして悪役3人組のチンピラたちの憎々しさは天下一品。
老人や女こどもに対しての良心のカケラすら感じさせない非道の数々は、もはや悪役の鏡(?)

いくつかのシーンに見覚えがあるので、昔TVで観たものと思われます。
この時期にしては古臭いタイプの西部劇で新鮮味はありませんが、この女の子のおかげでかなり救われています。

最期に、Filmarksさん、ジャケ写の掲載ありがとうございました。
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