Moriuchi

天使にラブ・ソングを2のMoriuchiのレビュー・感想・評価

天使にラブ・ソングを2(1993年製作の映画)
3.7
BSで鑑賞。
大ヒットした1は公開時に観ましたが、2は(たぶん)初見(忘れているだけかも知れません)。
何の期待もせずに見始めたのですが、気がつけば前のめりになっていました。
音楽の素晴らしさ、教育の大切さをこんなにシンプルな形で、しかも豊かに描いてみせたエンターテインメントは貴重です。

「人それぞれ」の思想が極北に達して、無気力であることさえ「その人の自由」というふうに(ある種、肯定的に)受容される歪な時代です。むろん、自由ではあります、どう在ろうと。
でも、無気力であることが人として(特に若者にとって)いちばん不細工な在りようなんだと(親が、あるいは教育者が目の前の無気力な子どもに)教えることはとても大切だと思っています。
「(何かひとつのことを)頑張ることがダサい」みたいに考えている子どもを僕は仕事を通してたくさん見てきました。
中には、
「頑張れないんです、うちの子は!」
って、めっちゃ噛み付いてきた親御さんもいました(無論、いていいです)。確かに(彼らは)勉強やスポーツや音楽やアルバイトは頑張ってなかったけど、ゲームやアイドルの追っかけはがんばりまくってたやん、て思いますけどね……。
ホント、「頑張るの大嫌い親子」は、この作品を観た方がいいように思います。きっと自分たちのダサさに気づけるはずなので。

(ダイアナ・ロス、シュープリームスが大好きな僕には痺れるエンディングテーマでした)
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