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エドワード・ヤンの恋愛時代のsrbkのレビュー・感想・評価

3.1
画の美しさと人の気持ち悪さのコントラストが凄かった。
撮り方が物凄く良いシーンがたくさんたくさんあるのに、人間に見えるのはチチだけで、彼女以外は言動が粗野すぎて、観ていて本当にしんどかった…。次から次にしょーもない人物像を提示してくるのはわざと?
比較的落ち着いたときの台詞で一瞬おって思っても、頷く前に台無しの言葉を吐き出すから、うわあ人を慮るという心の自動機能がない〜って怖かった。余裕無くすまでの導火線があまりにも貧弱。小説家すらも衝動的で押し付けがましくて、その理不尽さも、いや〜そういうことある(かもしれない)よなぁって噛み締められる訳もなく流石にそれは自重しろよレベルの甘えで、きつかった。
きついときはモーリーの可愛いスタイリングに注目するようにしてた。
撮り方は本当に本当によかった。舞台演劇を観ている気分になるところもあった。EVの前で踊り歩くシーンが一番好き。直後の女の台詞でバリバリに冷めたけど。
蛇足だけど、あるシーン観てるとき、今ここでチチが横から猛スピードの酔っ払い運転に突っ込まれておっちぬなどすれば、やっとこいつらの気性の荒さにストーリーが釣り合ってくるよなって思ったりした。あまりにもチチが死にそうだったあの一瞬。
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