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炎の人ゴッホのCharlieZGのレビュー・感想・評価

炎の人ゴッホ(1956年製作の映画)
3.1
🖼勝手に秋の絵画展🎨⑱

1956年公開

アーヴィン・ストーン初期の代表著書「Lust for Life」(1934年)の映画化。
ゴッホが画家の道へ進んだ半生を描く。

世の中のためになる何かをしたいと牧師の父親を受け継ぐが純粋であるがゆえ教会と対立し破門、弟テオの勧めで実家に戻ったゴッホは大好きな絵の創作に没頭し始める。パリの印象派達の影響を強く受け自分の画風を確立していくうちゴーギャンとの運命の出会いを果たす・・・

ゴッホをカーク・ダグラスが、ゴーギャンをアンソニー・クインが扮する。
自画像に似ている理由からの配役かもしれないがカーク・ダグラスは熱演であるもののカッコ良すぎてゴッホの異常さがなく、そのせいか精神を蝕まれて行く後半があっさりとした印象を受けた。

監督はミュージカルが印象的なヴィンセント・ミネリ、細部に渡る作り込みが素晴らしい。
各地の美術館の協力を得て本物のゴッホの絵画が場面場面に挿入され、絵画に描かれた人物や風景を再現するというこだわりようが凄かった。
絵画から連想できる当時の衣装や家具調度品もリアルに再現されアカデミー賞美術部門ノミネートも納得。

音楽は巨匠ミクロス・ロージャ、今の耳からは仰々しく大袈裟に聴こえるが、この時代らしいドラマチックなオーケストレーションで作品に重厚感をもたらしている。


監督 ヴィンセント・ミネリ

キャスト
カーク・ダグラス
アンソニー・クイン
ジェームズ・ドナルド
パメラ・ブラウン
エヴァレット・スローン
ヘンリー・ダニエル
マッジ・ケネディ
ノエル・パーセル
ニオール・マッギニス
ジル・ベネット
ライオネル・ジェフリーズ
ローレンス・ネイスミス
エリック・ポールマン
ジャネット・スターク
トニ・ゲリー
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