シガーandシュガー

箪笥<たんす>のシガーandシュガーのネタバレレビュー・内容・結末

箪笥<たんす>(2003年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の病院らしき冷え冷えとした場面。ひとりの女の子が病んでいること、この子の過去に事件があったらしいこと、がわかる。
場面が転換し、映像も詩情あふれる美しいものになる。思春期にあるらしい姉妹が自然の中であそぶ美しいカットが入ることが、この映画全体を象徴しているように思えた。
ラストとも映像のトーンが呼応していて、美しいゆえにとても悲しい。

が、正直、わけがわからなくてイライラモヤモヤする時間が長くてしんどかった。ホラーということで気楽に見るつもりが、実際はサスペンス悲劇で、大人の都合で苦しむ姉妹が哀れ。幽霊が出るのなら、まず姉妹の父親から責め立てろよと思ってしまう。母も幽霊になるくらい根性あるなら、もっと娘を守ってあげてほしい。

全体を通して、姉妹の場面はいい。ネグリジェとかかわいいです。妹が、80年代の日本の女の子ファッション雑誌で見るような顔をしている気がして、日本の80ー90年代のアイドル映画を見ているような懐かしさはよかった。