ドナウ

狂い咲きサンダーロードのドナウのネタバレレビュー・内容・結末

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

ゴキゲンなロックンロールに乗せてやり場のない感情と破壊衝動と満ち溢れたアシッドな愛。バイクの閃光や節々に見え隠れするエッセンス、ここからAKIRAや鉄男に繋がっていくのかなんて思った。終盤現れるオーバーオールを着た凄まじい存在感の少年、売人しながら静脈注射キメるくっそキマったクソガキ、タバコでダイナマイトに点火するあの子は一体何者?戦争を知らない世代の仁義なき戦い、時代に取り残されたレオーネ、滅びゆくペキンパー…男臭い西部劇の匂い、あの展開も納得。大人になるに連れ社会に順応し平穏を選ぶ典子と健、成長を拒み社会への反抗と暴走、そしてツッパリであることへの矜恃を失わなかった仁達の悲哀…ブレーキも掛けられないほど満身創痍の体でバイクに乗る姿は監督の覚悟にも見える。

ガトリングはワイルド・バンチ、ケジメのために失った手は川谷拓三のオマージュかな。
ドナウ

ドナウ