tetsu

つきせぬ想いのtetsuのレビュー・感想・評価

つきせぬ想い(1993年製作の映画)
4.0
現在、リメイク版が公開中の邦画『タイヨウのうた』に原案となる作品があったと知り、鑑賞!!

人気歌手と別れた作曲家・キットは、引っ越し先のアパートで歌うことが大好きな女性・ミンと出会う。
彼女の明るさに惹き付けられ、次第に恋心を抱いた彼はかけがえのない時間を過ごすのだが...。

恋・難病・歌手、
『タイヨウのうた』の原点となる要素が詰まった作品でありながらも、日本版以上に病気の描写が理不尽かつ残酷になっており、「死への恐怖」がより強調された作品になっていた。
また、同時代の台湾映画ということで、ウォン・カーウァイ監督作と似ている雰囲気をもっているのかもしれない...。
(↑観たことないので、間違ってたらすいません。)

ストーリーの本筋は『タイヨウのうた』と同じだが、ヒロインの歌う曲が台湾文化を感じられるものになっていたり、男性の仕事が作曲家になっていたりと微妙な違いがあるのも興味深い。
ヒロインの方が絶妙にシンガー・ソングライターのYUIさんに似ていたり、日本版の共通点と異なる点を見比べながら観るとより楽しめると思う。

このあとちょっとネタバレ


*******************************************

突然起こる再発の怖さや、院長先生の優しさ、彼女の死の間際に必死になる周囲の様子は、日本版以上に自分の実体験と被るところもあり、深く印象に残った。

*******************************************


苦しすぎるラストには相当、賛否が別れる気もするが、『ミッドナイト・サン』や『タイヨウのうた』を観た方は観て損のない作品だと思った。
tetsu

tetsu