サマータイムブルース

ファントム・オブ・パラダイスのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

4.5
ブライアン・デ・パルマ監督作品
「オペラ座の怪人」をベースにしたロック・オペラ・ミュージカルです
レビューするため再鑑賞しました

音楽担当は“カーペンターズ”の楽曲提供でお馴染みのポール・ウィリアムズさん
自らスワンを演じています

ヒロインは「サスペリア 」のジェシカ・ハーパーさん
メチャクチャ可愛い、貴重な歌声やダンスを披露してくれます

音楽プロデューサーのスワンは新しい自分の劇場“パラダイス”のこけら落としにニュースターを探していました
そこで才能のあるウィンスロー(ウィリアム・フィンレイさん)に目を付けます
ところがスワンは楽曲だけ盗んで、ウィンスローに無実の罪を着せ投獄してしまいます
怒ったウィンスローは脱獄して復讐に燃えるのですが、プレス機に顔を挟まれて醜い姿になり、仮面を被ってそのまま“パラダイス”に住みつき、復讐の鬼と化すのでした

そしてやはりここにも「サイコ」オマージュが!!
ただし今回シャワーシーンで殺されるのは、胸毛ボーボーのオカマのおっさんです

この映画のキモはコメディでもあるんだけど、ウィンスローが可哀想過ぎて劇中ずっと悲壮感が漂ってるとこ
オーディションで仲良くなったフェニックス(ジェシカ・ハーパーさん)に再会するも、醜い顔で本人と認識されず、悲しみに打ちひしがれます

悪魔との契約はドイツの「ファウスト」をモチーフにしています
スワンはそれにより、永遠の若さを手に入れます

そして何より楽しいのはミュージカル・パート🎶
オカマちゃんのロックオペラは「ロッキー・ホラー・ショー」を彷彿とさせます
作品としてはこちらの方が先なんですよね、監督の先見性が窺えます

好き嫌いのはっきり分かれる映画だと思います
傑作で間違いないです