kazu1961

サンライズのkazu1961のレビュー・感想・評価

サンライズ(1927年製作の映画)
4.2
▪️Title :「サンライズ」
Original Title :「Sunrise」
▪️Release Date:1928/09/21
▪️Production Country:アメリカ
🏆Main Awards :
第1回アカデミー賞に芸術作品賞、撮影賞、
主演女優賞(ジャネット・ゲイナー)
キネマ旬報第5回外国映画ベストテン1位
▪️Appreciation Record :2019-227 再鑑賞
▪️My Review
『吸血鬼ノスフェラトゥ』や『最後の人』など、表現主義の傑作と言えるサイレント映画を世に送り出したドイツ出身の映画監督F・W・ムルナウの渡米第1作です。
フランソワ・トリュフォーをして、「世界一美しい映画」と言わしめた作品です。
無声映画末期の金字塔的作品で、いまだに世界の多くの映画監督にインスピレーションを与え続けているそうです。
ストーリーは、都会から来た女に誘惑され、妻を殺しかけた純朴な少年田舎者の男が、都会に逃げた妻を追って夫婦の絆を取り戻すという物語を寓話的に描いています。
本作はサイレント映画ですが、映画史上初のサウンドカメラで撮影され、音楽付きのサウンド版です。また、路面電車の走る都会の街並みや、葦に囲まれた湖など、全シーンがセットで撮影されており、字幕をなるべく排除して視覚的表現を重視した手法となっていて、その前衛的な視覚効果は圧巻です。
いつもこの約100年近くも前の作品を観て感じるのは、その時代の田舎の情景、都会の情景をリアルタイムで感じることのできる素晴らしさと、その反面そのストーリーを観て人間の“さが”は時代超えても変わらないことに感慨を感じます。

▪️Overview
「最後の人」「タルテュフ」「ファウスト」の監督者F・W・ムルナウ氏がフォックス入社第一回作品で、ドイツの劇作家ヘルマン・ズーデルマン氏の小説に基づき、「除夜の悲劇」「最後の人」等の脚色者として知名のカール・マイヤー氏が脚色の筆を揮つたものである。主演者は「三人水兵恋行脚」「雲晴れて愛は輝く」等出演のジョージ・オブライエン氏と「第七天国(1927)」「明け行く魂」等出演のジャネット・ゲイナー嬢との二人で、「アメリカ美人」「モガ地獄」等出演のマーガレット・リヴィングストン嬢も主要な役を努めている。その他、ジェー・ファレル・マクドナルド氏、アーサーハウスマン氏、ジェーン・ウィントン嬢などの人々が助演している。空前の芸術映画としてアメリカ批評家の絶賛を博したものである。
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