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偽装の女のodyssのレビュー・感想・評価

偽装の女(1937年製作の映画)
3.0
【リメイクするなら】

DVDにて。
ナポレオン戦争の時代、つまり19世紀初頭の英国が舞台。

ヒロインのフィービー(キャサリン・ヘプバーン)は二十歳で、未婚の姉とふたり暮らし。医師ブラウンに行為を寄せています。かつて一度キスされたことがあり、あちらも自分に愛情を感じているのではと期待している。或る日、そのブラウン医師が訪ねてきたので、求婚ではないかと思いきや、なんとナポレオン戦争に兵士として出征するという報告。

戦争は長引き、10年が経過します。そしてブラウン医師は無事に帰ってくるのですが、当時の女性に10年は長い。フィービーはすでに三十歳。もう婚期を逸したと思ったフィービーは、たまたま事情が重なって、派手な衣裳を着た二十歳の娘になってダンスパーティに出て、男性たちの注目を浴びます。ブラウン医師も例外ではありません。そして彼女は偽名を名のり、フィービーの姪を自称するのですが・・・

喜劇としてほどほどの出来かな、でももう少しマシな作りができそうだな、と思いました。主演のキャサリン・ヘプバーンが三十歳の女性と、二十歳の若い女性の双方を演じるのですが、観客の目からするとさほど違いがあるようには思われず、何で男たちが見破れないのか、不思議。

まあ、そこが面白いのかも知れませんけど、現代にリメイクするなら(可能だと思いますが)、もう少しその辺で「変装前・変装後」の落差をつける必要があるでしょう。

あと、ブラウン医師の出征前の態度や、10年ぶりに帰ってきてフィービー宅を訪れるときの態度も、もう少し何か欲しいような気がします。演出のせいか、或いは役者が大根のせいか、ちょっと筋書き的に不自然になりかねないので。
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