【レオナルド・ディカプリオ✖️権力論】
公開当時、J・エドガー・フーバー長官を演じたディカプリオの大袈裟な老けメイクと体重増量が賛否両論別れた作品である。(どちらかと言うと否定派の方が多く、イーストウッド作品としても褒められた出来ではないという意見が日本でもアメリカでも圧倒的に多かった気がする)
ディカプリオは『アビエイター』や『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』など取り憑かれた権力者や小悪党を演じさせると切れ味を発揮し、持ち前のオーバーアクトで高圧的な「ブサ男」を劇中で体現しておりなかなか凄味がある。観て損をすることは決してない。
本来ならマーティン・スコセッシやオリヴァー・ストーン辺りが撮りそうな題材なのだが、それをあのクリント・イーストウッドがメガホンを取ったところが意外と言えば意外。なかなか見応えのあるピカレスク・ロマンに仕上げおり、さすがは巨匠。これが本当の『FBIの誕生』であり『監獄の誕生』とも言えるかも…。🤔