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寝ずの番のfreakishsenseのレビュー・感想・評価

寝ずの番(2006年製作の映画)
4.1
これだけ大勢の豪華俳優集めておいてこれだけ下ネタが炸裂する映画もそうそうないんじゃないかしら。津川さんだから成せる技なのか。笑
故 中島らもさん原作の作品を津川雅彦さんが監督し映画にしたのが本作。
お通夜の席で寝ずの番をする故人縁の人々が故人の人間模様を愛情と愛憎たっぷりに語り合うお話。100人に1人の逸材と言われた上方落語の重鎮、笑満亭橋鶴の御臨終を迎える時、最期を見届けようと集まった弟子達に師匠が最期の願いを伝えるのですが、盛大に聞き間違えて...と言う所からブラックジョークと中学生レベルの下ネタが大炸裂します。

イエモトの死から次から次へと死んでゆく噺家達。死に過ぎやろって思う位すごいペースでみんな死ぬ。笑。その度に開かれる厳かなお通夜の後の寝ずの番、落語の噺かの如く故人が起こした恥ずかしいエピソードをそういえばな...と弟子や兄さん達がおもしろ可笑しく粋に話し、回想シーンが流れる。それを繰り返す。エピソードは全部下ネタ。最後は死人を担いでみんなで卑猥な歌を歌ってどんちゃん騒ぎ。もうめっちゃくちゃなんだけど エピソードを話す口ぶりに愛情がたっぷりあって ほっこりしちゃうから不思議。

非常識!だけどあんなラストみたいなどんちゃん騒ぎで最期をみんなで送ってもらえるのは素敵だなあと。長門さんの実際の葬儀で実現したと聞いて笑ってしまった。

下ネタと大人の悪ノリが嫌いな人はすごい苦手な映画だと思う。
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