ひでやん

チャップリンの拳闘のひでやんのレビュー・感想・評価

チャップリンの拳闘(1915年製作の映画)
3.8
1本のソーセージを愛犬のブルドッグと分け合う冒頭が切なくてたまらない。

街角に張られたボクシングのスパーリング・パートナー募集の広告を見つけた彼は、空腹を満たすためジムに入る。グローブに馬の蹄鉄を入れてエースをノックアウトした彼は、代わりにタイトルマッチ出場へ。

ボーダーシャツにブカブカズボンにサスペンダーのチャーリーは酒を飲みながらトレーニング。八百長話を持ちかけた男とのドタバタ劇があり、いざ本番へ。

構えた拳をぐるぐる回しながら軽快なステップでチャンピオンに挑むチャーリー。ぶん、と空振りした拳が一周回って相手にヒット。素早い動きで互角に渡り合う姿が滑稽で、大いに楽しませてくれた。

「街の灯」のボクシングは、レフェリーまで巻き込んだリズミカルな動きが絶妙だったが、それと比較すると全体の動きはドタバタした感じだったが、彼の身体能力の高さには驚かされる。

苦楽を共にしたパートナーの助太刀もあり、なんやかんやでハッピー・エンド。ご褒美のラストシーンにほっこり。
ひでやん

ひでやん