山田

白雪姫の山田のネタバレレビュー・内容・結末

白雪姫(1937年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

昔から大好きなお話で、VHSで何度も繰り返し観ていました。久しぶりに鑑賞しつつ初めて字幕で視聴した。
自分年取ったなぁって思ったのは、冒頭「今日素敵な人と出会いたい」って願い歌う白雪姫に王子が「ずっと愛を歌うよ」みたいに返してて、なんだこいつらお互い一目惚れかよ尊いなってちょっと涙出ちゃった時。昔見た時は突然王子が現れて歌邪魔してきたくせにお互い好きってなってる事が意味わからなかったっけ。
白雪姫も10代そこそこで突然継母に命を狙われて刃物突きつけられたと思ったら逃げろって言われて、目に入るもの全部が脅威に感じてパニックになっちゃって泣いちゃってとっても可哀想なんだけど、結構図々しい性格しているので他人の家を勝手に掃除して勝手にベッドで寝てたのに小人たちに出会ったら「よろしく」って軽く言っててあんまり可哀想感がない。
なんなら歌ってたら元気になれるしめっちゃ楽観的でそんなところが憎めなくて好き。困惑してる小人たちに「挨拶してるのよ?よろしく」って言ってくるし匿ってもらう側なのに「手洗わないならご飯は抜き」って主導権握っててこれがお姫様の貫禄…
小人はちょっと不気味な感じもあるんだけど、おこりんぼとねぼすけがかわいい。ごきげんもかわいい。
手を洗うのをとても嫌がっていて「いつ洗ったの?」って聞かれて「最近」って誤魔化してたのはおもしろかった。なんで新年でもないのに手を洗うんだ?って言ってたし、水が嫌なのかな。それともキレイになるのが嫌なのかな。
夜の宴だったり、お出かけ前の白雪姫とのやり取りだったりで小人に愛着が湧いてくる。おこりんぼは怒ってるのにピアノ弾いて演奏手伝ってくれたり、みんながおでこにキスしてもらってるのを見てバカにしつつも鏡で整えてたりしててかわいい。
最初に先生がキスしてもらったのを見たほかの小人たちが「絶対に知らない人が来たらドアを開けちゃダメだよ」って白雪姫を心配しつつも帽子脱いで待ってるところがめっちゃかわいい。
この心優しい小人たちの忠告を無視して知らない人からりんごを買い、家に上げ、死を迎えてしまう白雪姫だったけど、目が覚めたらすぐ「さよなら」って言って王子に連れて行かれるのでもっと小人との別れを惜しんでくれ!優遇してやってくれ!ってめちゃくちゃ思った。
あと継母はなぜそこまで「美」にこだわり白雪姫を殺そうとするのか理解ができてない。2番じゃダメなんだって感覚が自分にはもう理解できないものになってしまった。それだけじゃなくて美人なのに姿を老婆に変えてまで白雪姫を殺そうと思う執念。魔女として有能かもしれないけど万が一魔法が解けなくて永久に老婆のままだったらとかは考えないんだろうな。それだけ自信があるのに、白雪姫の美しさを怖がり妬むのは何故なんだろう。謎は深い。
山田

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