こんなに宗教要素濃いのが日本でヒットしたというのがよくわからなくて、相変わらず謎のヒットをとばす日本の映画興行だなと感じた。
ミステリー小説的な雰囲気があるが、実は地味なトレジャーハンター映画の本作。宗教要素や物語のディテールが分からなくても、なんか謎解いて宝物探してて、悪そうなやつらが追ってきてるくらいの感覚で見てもそれなりに楽しめるようにはなっているが、どこまでいっても地味でしかないので150分はさすがに長く感じた。話も結構読めるし、スリリングな展開がそんなにスリリングではないという悲しさもある。
だが宗教知識が浅いのでよくわかっていないのが本音。聖杯に関していろんな仮説があって、それを紐解くような物語にしたことが原作も映画もヒットした要因らしいが、そもそもその仮説を知らないので置いてけぼり感は否めない。あくまでもキリスト教圏に向けた映画であるような気がした。(それとも俺が世界史ちゃんと勉強してなかっただけ?)
弱者を支えるということなんて放ったらかしにして、神だの人間だのくだらん信条で人殺しや争いを起こすなんて、現実でも起こってるけど、ほんとうに原理主義者や保守派連中ってくだらねえって思う。この映画をボイコットしてた連中も同じ。くだらねえよ。そんなことしてる暇あるなら神にすがりついてるくらいに弱ってる人たちを1人残らず助けろ。
バチカンにいるオッサンたちはペドフィリアの神父のこと隠蔽してたし、本作の女性を排除したキリスト教の歴史っていう説はまあまあ納得な内容。どんどん怒らせたら良い。