リリアン・ギッシュが目的で観ました。本作の約30年前に公開された『狩人の夜』の時とほとんど印象が変わらないのに驚き。もし身近にいてくれたら嬉しいなーと感じてしまう存在かな。
リリアン・ギッシュが『國民の創生』や『イントレランス』などの国宝級サイレント映画に出演したのが映画の誕生からわずか数十年後ということであれば、まさに映画史の生き字引と言われているのも分かりますね。
しかも15歳も離れたベティ・デイヴィスよりも若く見えるのにもびっくり。リリアン・ギッシュは若々しい上に可愛らしさもあって気品も兼ね備えていて、ほんとに素敵な年の重ねかたをされているんだな…と思いました。
岬の突端のような場所にポツンと建つ一軒屋。作品は、ここに暮らす年老いた姉妹を中心に描かれていて、その情景には長き人生の終盤が夕映えのように美しさを湛えていていました。
夕日を見入る感じでゆったりとした時間の流れをしみじみと味わう作品かな。