映像観し者

ブギーポップは笑わないの映像観し者のレビュー・感想・評価

ブギーポップは笑わない(2000年製作の映画)
3.5
ずいぶん前に借りて鑑賞。FilmarksのページではU-NEXTで配信とあるが誤りで、リンク先はアニメ版である。こちらの実写版は配信無し、今でも探せばDVDをレンタルできるところはあるはず。
新作が出るのでいい機会として、鑑賞当時ブログに載せた感想を転載する。

意外にも忠実に1巻を映像化しており、原作の90年代的ダウナーさ、都市伝説にドラッグに学校という閉鎖空間に世界の閉塞感、といったものがきちんと映画に出ている。意外とと言うと失礼だが、当時の原作ものの低予算邦画としては珍しく、かなりきちんと原作と向き合っている印象を受ける。ブギーポップはアニメ版と芝居の方向性が似ているし、実際問題原作においてもブギーポップは浮いた存在なのでコスプレ丸出しの方が正しい気がする。
若い俳優たちの少したどたどしい芝居が意外と作品に似合っていて、最初のアニメ化もそうだけれど、ブギーポップ(の初期)はあまり絵が明るくなくて芝居も明白ではないこういった質感の方があっているのかもしれない。
ただ終盤のアクションは酷いし、マンティコアの正体が誰かというところをきっちりとは描いていない点は原作ファン的にNG。
映像観し者

映像観し者