ブタブタ

ブギーポップは笑わないのブタブタのレビュー・感想・評価

ブギーポップは笑わない(2000年製作の映画)
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確か新宿コマ劇場前の広場が映画館街だった頃にNIGHT HEAD見たのと同じ劇場で見た記憶(違うかもしれない)
上遠野浩平『ブギーポップは笑わない』は最初の方だけ読んでアニメは見てた。
近年アニメ化され再び盛り上がりを見せるブギーポップ。
これを機に全巻買って読み始めてます。
「厨二病」
「セカイ系」
の原点、というよりエヴァ終了後の空虚感漂う時代に新たに出現した、厨二病とセカイ系の集大成で新たな地平を開いたエポックメイキング的作品だったな~と。
ラノベの異能バトル物、全ての異能バトル物の原点が山田風太郎『甲賀忍法帖』だとしたら、そこから派生したそれ以後の全ての異能バトル物が飽和状態になり極点迄行った後の空虚な世界で行われてる異能バトル、それもハッキリと目に見えず何処か遠くで果てしない「光と闇・善と悪」の戦いが人知れず行われてる、それらが時折垣間見えて、其れに関わる少年少女達から見た幻影の様な異能バトル物でジュブナイル小説。
ブギーポップって何か相米慎二『台風クラブ』に似てる気がする。
その世界観みたいな物が。
思春期で不安な少年少女達の精神や心が「世界の敵」や「ブギーポップ」といった〝本当は存在しない物〟を生み出しているのだとしたら。
で映画版『ブギーポップ』ですが、あの時やっぱりこの程度で我慢するしかないんだなと見てて思った記憶。
いくら売れてても「ラノベ」を本気で実写化しようとする映画会社も監督その他もいないだろうなと。
原作ファンが来てくれれば御の字ってやる気のなさが見てて分かる。
それからブギーポップ≒宮下藤花役の吉野紗香さんが当時嫌いだったな。
今で言う「少し昔の藤田ニコル」みたいな感じが。
芝居何て言えるレベルの物じゃないし、もうキャスティングの時点でやる気ない、お茶を濁す、どうせこの程度でいいだろみたいな作る側の気持ちが伝わってくる。
ガッカリしてこの映画のせいで原作読む気も無くなったのは何で?(笑)
因みにアニメは最近のより最初の方のがやっぱりいい。
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