kazu1961

ペパーミント・キャンディーのkazu1961のレビュー・感想・評価

4.4
▪️Title :「ペパーミント・キャンディー」
Original Title :「Peppermint Candy」
▪️Release Date:2000/10/21
▪️Production Country:韓国
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2019-190 再鑑賞
▪️My Review
レストア・デジタルリマスター版で再鑑賞。
NHKと韓国の共同制作で、1998年の韓国の日本文化開放後、両国が最初に取り組んだ作品。今の時期には懐かしいひと時ですが。。
当時批評家たちにも絶賛してされた、韓国の巨匠、イ・チャンドン監督の傑作です。
一人の中年男性が鉄道に飛び込む場面に始まり、彼がそこに至るまでの20年間を七つのエピソードに分けて時代を遡って描く、その構図が秀逸です。何故男性は鉄道に飛び込む羽目になったのか?人格はどうして変わっていったのか?そして、この人生は素晴らしかったのか?いくつもの命題が凝縮されて問いかけてきます。最高の脚本・演出ですね。
そしてまた、主役のソル・ギョングが20代の青年から40代の中年男性までを一人で演じたのもその20年間で人格が変わっていくのも見事に演じています。起点はすべて徴兵時の光州事件への遭遇と偶発事故にあるんでしょうね。。
オープニングとエンディングのシンクロも見事で素晴らしいです。
見応えのある傑作ですね。
▪️Overview
韓国現代史を背景に1人の男性の20年間を描き、韓国のアカデミー賞である大鐘賞映画祭で作品賞など主要5部門に輝いた人間ドラマ。「オアシス」「シークレット・サンシャイン」のイ・チャンドン監督が1999年に手がけた長編第2作。99年、春。仕事も家族も失い絶望の淵にいるキム・ヨンホは、旧友たちとのピクニックに場違いなスーツ姿で現れる。そこは、20年前に初恋の女性スニムと訪れた場所だった。線路の上に立ったヨンホが向かってくる電車に向かって「帰りたい!」と叫ぶと、彼の人生が巻き戻されていく。自ら崩壊させた妻ホンジャとの生活、惹かれ合いながらも結ばれなかったスニムへの愛、兵士として遭遇した光州事件。そしてヨンホの記憶の旅は、人生が最も美しく純粋だった20年前にたどり着く。2019年3月、イ・チャンドン監督の「バーニング 劇場版」公開にあわせて、4Kレストア・デジタルリマスター版が日本初公開。
kazu1961

kazu1961