浅野公喜

バーブ・ワイヤー/ブロンド美女戦記の浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.7
プレイメイトで有名なパメラ・アンダーソンが荒廃した(&とっくに過ぎた)近未来の2017年に活躍するセクシーな賞金稼ぎを演じるアメコミ原作のSFアクションで第17回ゴールデンラズベリー賞の最低作品賞等にノミネート。パメラはそこまでタイプではないですが、かわいいよりセクシーが好きな自分にとっては楽しい作品で最低賞も信じられませんでした。

水しぶきを浴びながら髪を振り乱しストリップを披露するパメラをスローモーションで撮るいかにもなOPからテンションが上がる今作、科学者の女性を逃がしてほしいという元恋人からの依頼を渋々承諾するも警察や軍に追われ・・というありがちなストーリーながら色仕掛けで男を後から倒したり前述のストリップで男がヤジ飛ばせばお返しにピンヒール飛ばしたりと痛快。

「コブラ(サイコガンの方)」に出てきそうなハイレグ衣装だけでなくパメラのアクションも回し蹴り等思ったより冴えており、終盤になるにつれて火薬量は多くなり憎たらしい悪役は飛んできた手榴弾で吹っ飛び、終盤のクレーンで吊るした工事車両の上での軍人との一騎打ちはダイナミックで「ベイビーと呼ばないで」という台詞も決まり迫力満点。

お色気は思ったより少ないですがスケルトンのバスタブでの入浴、パメラ以外の女性ですがほぼ裸の拷問が有ったりとこの手の作品で求められている要素は一応用意されておりウド・キア演じる彼女の助手、盲目の弟、ブルドーザーのショベルに乗っかった巨漢男に荒くれ者をやっつけるペットの犬等個性豊かなキャラが盛り上げてくれます。

入射光も印象的な青白いライティングも登場人物達を魅力的に映しており悪く無く、アンディ・シダリス監督作品のファンやテレビ東京の午後のロードショー的B級アクション好きならお勧めかもしれません。
浅野公喜

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