kazu1961

西部戦線異状なしのkazu1961のレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(1930年製作の映画)
4.2
「西部戦線異状なし」
原題「All Quiet On The Western Front」
1930/10/24公開 アメリカ作品 2017-204
アカデミー賞作品賞再鑑賞シリーズ
1931年第3回 アカデミー賞作品賞

戦争の意義、なぜ起きるのかなどの問題提起、戦争の悲惨さをドイツの若者達の視点から描かれたアメリカ映画としては異色の作品です。(よくアメリカで製作のOKがでましたね。。)
名前と会話は英語でなされますが、徹底した考証(服装、髪型、小道具、兵士の基本教練)、さらに残虐な描写を交えた戦闘シーンによって、当時のドイツやドイツ軍の雰囲気を正確に伝えています。
戦場に出て塹壕戦をくり返す若者達は戦争の意義やなぜか起きるのかなどを議論します。しかしながら結局は生き抜くことに精一杯で国のためとかは考えられません。
一方で傍観者たる教師や父親や大人達は国に殉ずることを美德として説きます。
この大きな矛盾と実際には戦場にいない大人たちの思惑で戦争が行われることを目の当たりにしてしまいます。
そして余りにも美しく、虚しく、そして切ないラスト。。。
反戦映画としては一級品だと思います!!

原作は、第一次世界大戦の敗戦国ドイツ出身のエーリヒ・マリア・レマルクが1929年に発表し、世界的な大ベストセラーになった反戦小説である。ルイス・マイルストーン氏が監督に当たった。主なる出演者はルイス・エイヤースを始め、ルイス・ウォルハイム、スリム・サマーヴィル、ベン・アレクサンダー等。第3回米国アカデミー賞最優秀作品賞、および最優秀監督賞を受賞した作品でもある。
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