浅野公喜

ときめきサイエンスの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ときめきサイエンス(1985年製作の映画)
3.7
少年二人がコンピューターで美女を作り上げてしまうジョン・ヒューズ監督脚本の80s青春コメディ。主演の一人はヒューズ監督「ブレックファスト・クラブ」のアンソニー・マイケル・ホールで日本よりも本国で支持されてる印象の作品でもあります。

人造美女が人間離れした怪力や能力で少年達を振り回すのかと思いきや割と落ち着いた大人の女性という感じが意外でもあり、少し物足りなさを感じる所でもあり。親が居ない間にパーティーに明け暮れる所(&ポルシェ928が登場する所)は同じく80sの「卒業白書」的でミサイルが出来たり突然暴走族がやってきたりと行き当たりばったりな展開は好みが分かれる所でしょうが個人的には〇。人造美女は単に都合の良い存在ではなく二人を促し成長させる役目を担っているのが好印象で、ありがちな終わり方ながら終盤の兄の姿や人造人間が出来る際の写真の人間が動いたり家具が煙突に吸い込まれ外へ飛び出したり映画の中に入ったりと遊び心溢れる描写は目を惹きます。

美女を演じるケリー・ルブロック(セガール元嫁)はたらこ唇でそんなにタイプでは無かったですが写真より動く映像の方が魅力的に見えました。故ビル・パクストンやロバート・ダウニー・Jrも出演していますが暴走族役の「マッド・マックス2」のモヒカンだったヴァーノン・ウェルズや「サランドラ」シリーズのマイケル・ベリーマンに個人的に注目。

主題歌はティム・バートン関連でもお馴染みダニー・エルフマンがリーダーのバンド、オインゴ・ボインゴのユニークでキャッチーな「Weird Science」(彼らの「No One Lives Forever」は「悪魔のいけにえ2」冒頭の車襲撃シーンや日本のラノベ「ブギーポップは笑わない」でも使われてます)。ヴァン・ヘイレンのデイヴ・リー・ロスもソロ曲「Just A Gigolo」のPVで登場していると思ったら彼らのカバー曲「Oh,Pretty Woman」も劇中で使用。ラットの「Wanted Man」、プリンス殿下のカバー「Private Joy」なんかも流れてます。少年の部屋にはデペッシュ・モードやヒューマン・リーグのポスターが。
浅野公喜

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