kazu1961

偉大なるアンバーソン家の人々のkazu1961のレビュー・感想・評価

3.5
🔸Film Diary————————————————-
▪️本年鑑賞数 :2021-491 再鑑賞
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 454/1001

🖋えっ!!これでエンディング。。。唐突なハッピーエンドに驚きです。本作の前半70分間は『市民ケーン』をもしのぐ作品の出来栄え。オーソン・ウェルズのクリエイティブな才能が遺憾なく発揮されています。19世紀末から20世紀にかけての上流社会を舞台にした本作、ウェルズが自身の伝記的な要素も含めて、自身を主人公(ティム・ホル)に投下した思い入れが、映像にパワフルに重厚なタッチで表現されています。長回しを多用し、壮大なストーリーの流れを巧みに映像で演出してるあたりは、『市民ケーン』と同じ監督が撮ったとは思えないようなまるで正反対のタッチ。繰り返すようですが前半70分間は素晴らしいウェルズの作品です。

🖋なんと本作、オリジナル版は131分でしたが、製作会社RKOが尺を短くしただけでなく、ロバート・ワイズに命じて再編集を行い、ラストは助監督が新たに撮り直したんですね。ウェルズが不在の間に、悲劇的な結末だったウェルズの構想とは逆に、原作通りのハッピーエンドとなったそうです。後半になってからのカットの繋ぎが歪に感じたり、唐突なエンディングはこのようにして出来上がったんですね。。。

🖋オープニングのウェルズのナレーションは導入としては最高でこの時代のファッションの流行などを説明してるシーンは素晴らしいツカミでした。またラストのナレーションもカーテンコールのようで、その奇抜な演出はとても印象にのこっています。

🖋名作だっただろう、迷作。曰く付きのウェルズの監督第2作は背景を理解して鑑賞すると面白く鑑賞できますね!!

😨物語は。。。(参考:Amazon より)
19世紀末、アメリカ中西部の町。青年発明家のユージン・モーガンは地元の名家アンバーソン家の令嬢イザベルにプロポーズをするが、彼女は青年事業家のウィルバーとの結婚を選んでしまう。やがてイザベルとウィルバーの間に息子ジョージが生まれるが、ひたすら甘やかされ溺愛されたジョージはわがままで傲慢な男に育ってしまう。時は経ち、町を離れていたユージンは自動車のエンジニアとして成功し、娘のルーシーと共に戻ってくる。アンバーソン家主催で開かれたパーティでユージンは夫ウィルバーを亡くして未亡人となったイザベルと再会する。彼は再びイザベルに結婚を申し込むのだが・・・。

🔸Database————————————————-
🎥邦題 :『偉大なるアンバーソン家の人々』
原題(英題):『The Magnificent Ambersons』
🎥製作国 :アメリカ
🎥初公開 :1942
日本公開 :1988/04/01
🎥上映時間 :88分
🎥受賞 :※※※
🎥監督(製作):オーソン・ウェルズ
脚本 :オーソン・ウェルズ
原作 :ブース・ターキントン
撮影 :スタンリー・コルテス
音楽 :バーナード・ハーマン
出演(声優):ジョゼフ・コットン、ドロレス・コステロ、アン・バクスター、ティム・ホルト

🔸Overview (映画. comより)———————
19世紀末のアメリカ中西部を舞台に、大富豪アンバーソン家の嫡男ジョージの半生と周囲の人々の姿を描く。エグゼクティヴ・プロデューサーはジョージ・J・シェイファー、製作・監督・脚本は「フォルスタッフ」のオーソン・ウェルズ。原作はブース・ターキントンの同名小説、撮影はスタンリー・コルテス、音楽はバーナード・ハーマンが担当。出演はティム・ホルト、アン・バクスター、ジョセフ・コットンほか。
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