グレート・ブルーのムスカ大佐のネタバレレビュー・内容・結末

伝説のフリーダイバー「ジャック・マイヨール」をモデルにした映画で、神秘的な海とイルカ達が非常に魅力的に描かれている。
ストーリーも良くできており、ジャックは海を通して友になったエンゾと潜水記録を競い合うロマン溢れる設定に、運命的な出会いをするジョアンナとの束の間の愛。しかしジャックは「海」に取り憑かれてしまっており、イルカとの触れ合いには狂気を感じるほどだ。ラストシーンのジョアンナとの別れには一瞬だけ人間性が見れるもやはり海に還ってしまう。

個人的にはジャンレノ演じるエンゾが一番好きなキャラクターで、普段は豪快奔放だがママ以外のパスタを食べたのがママにバレそうになって本気で焦ってしまう所などコミカルさも良い。しかしジャックが潜っている間のシリアスな表情や記録を抜かれた際のやり取り等、ダイビングに対しては非常にストイック。最期に静かに海に沈んで行くシーンは何度見ても心を打たれてしまう。

出て来る舞台もどれも美しいが、中でもシチリア島が一番好きで海辺のレストランは一度は訪れてみたい。