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陽はまた昇るのmhのレビュー・感想・評価

陽はまた昇る(1957年製作の映画)
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ヘミングウェイの代表作/第一長編を豪華キャストで映画化したもの。
WW1のあと、(かつ世界恐慌のまえ)失われた世代(ロスト・ジェネレーション)と呼ばれたアメリカの文筆家たちはフランス・スペインで余暇を過ごしていたようで、その際にあった恋愛を描いている。
主人公は戦傷で性的不能になっており、それが物語に深く関わってくるのかと思いきや、この映画ではあくまでワンエピソードにとどめてある。興奮した闘牛をなだめる広場には、去勢された牛が放たれており、ああほら性的不能と絡めてなんかひと悶着あるぞと思いきや、なんにもなくってずっこけた。原作のほうはどうなっているんだろうね。
闘牛についてかなりくわしくやってくれる。微に入り細を穿ったプロットは、闘牛に関するドキュメンタリーもものにしたヘミングウェイならではのものだと思った。
このあたりは見てるだけで楽しく、最近の映画ではあまり見られなくなった、「遠い国の風景や文化を紹介する」という役割も果たしているんじゃないかと思われる。
戦争がらみということで借りたんだけど、戦争要素はほとんどなかった。
見といてよかった。
mh

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