ねぎおSTOPWAR

緑園の天使のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

緑園の天使(1945年製作の映画)
4.5
エリザベス・テイラー出演4作目の映画です。
彼女ではなく、彼女の母親役のアン・リヴィアが見事な演技で助演女優賞に輝きました。

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アカデミー受賞作品を観よう93(1945年第18回編集賞/助演女優賞)
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みなさん、競馬好きです?
それもイギリス🇬🇧の競馬事情ご存知ですか?
発祥の地でありサラブレッド種を作ったところ。
アメリカは気候の問題もあり手入れが楽なダートが主流。車のレースも同じ楕円を周回させたり、合理的なスポーツ好きです。
一方イギリスってのは手を使えないサッカー⚽️とか、楕円ボールで前に投げてはいけないラグビー🏉や、小さなカップとボールのゴルフ🏌️‍♂️など、マゾヒスティック、ストイックなスポーツ好きな国です。
競馬でも実は障害レースは人気で、エイントリー競馬場で行われるグランドナショナルって相当有名なレースなんです。

これ知らないとこの映画の魅力半減‼️

このグランドナショナルはとにかく過酷!
7000m近く走るんです。日本のG1天皇賞(春)の二倍以上。
有名なのはまず紐のスタート!
ある年はこの紐に馬が引っかかってレースやり直しになったり、気づかずに数頭走ってしまい中止とかね!
また映画でも何度もでてきますビーチャーズ!
この難しさは、ジャンプ手前と着地地点の高さが違うこと!本来初見の馬とジョッキーが飛ぶなんて考えられませんよ!!
そしてカナルターンは90度のターンに障害があるんです。時速60kmくらいでジャンプすると、目の前には柵があり道は横に延びているんですからね!!

何も知らずに見出したんですが、放浪のマイ(ミッキー・ルーニー)の「飛びやがった!ビーチャーズの高さだぞ」というセリフでムムッ?となり、レースはもうワクワクもんでしたよ!
さすがにスタントでエリザベス・テイラーの画はスクリーンプロセス。まあ仕方がない。
それでも興奮のシーン!!

オスカーの母親アン・リヴィアの素晴らしいセリフ・・
勝敗よりも戦うことが大事よ。そして終わったらすぐに次のステップへ。物事は順序よくやってくる。楽しんで次に移ればいい。物事には順番があるの。競馬に参加すること、恋に落ちたり子供を産んだり、死ぬことさえも。全てが順序良くやってくる。

この映画、素晴らしいです。
母親とは真逆な父親役設定や、様々な人物も色々なことに気づかせてくれます。
是非見て欲しいなあ。