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やわらかい手のodyssのレビュー・感想・評価

やわらかい手(2007年製作の映画)
3.3
【さる業界をユーモアとペーソスをこめて描く】

英国映画 (正確には独・仏・ベルギー・ルクセンブルクとの合作)。サム・ガルバルスキ監督作品。 

難病で入院している孫の身を案じるロンドン暮らしの老婦人(マリアンヌ・フェイスフル)。オーストラリアで手術を受ければ助かりそうだが、医療費には国の保障があるけれど、旅費や付き添い家族の滞在費は患者側負担。この高額な費用を貧しい息子夫婦はとても出せそうにない。 

何とかその費用を稼ごうと考えたヒロインは女性募集という貼り紙に釣られて風俗店に足を運ぶ。そこで提供された仕事とは、男の性器を壁越しに手で愛撫してイカせる間接売春業だった・・・。 

卓抜な発想をもとにした映画だが、話の運びは淡々としていて、センセーショナルな感じはいささかもなく、ユーモアやペーソスもこめられていて、大人に勧めたい作品になっている。
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