ナツミオ

ハンバーガー・ヒルのナツミオのレビュー・感想・評価

ハンバーガー・ヒル(1987年製作の映画)
3.7
WOWOW録画鑑賞

”こんなにまでする価値があるのか⁈”

多分初鑑賞。
『プラトーン』(1981)を観た流れで名作と言われる本作を鑑賞。
新兵の視点で描かれた史実の激戦を描く。

ベトナム戦争中、米軍が苦戦を強いられた“ハンバーガー・ヒル”における激闘をリアルに再現した、1980年代の傑作戦争映画。監督は「戦争の犬たち」のジョン・アーヴィン。

原題 『Hamburger Hill』

1987年米作品110分
監督 ジョン・アーヴィン
製作 ジム・カラバトソス マーシャ・ナサティア
脚本 ジム・カラバトソス
撮影 ピーター・マクドナルド
音楽 フィリップ・グラス
出演 アンソニー・バリル マイケル・パトリック・ボートマン ドン・チードル ディラン・マクダーモット マイケル・ドーラン 

字幕翻訳 戸田奈津子

(WOWOW番組内容より)
1969年、ベトナム。
フランツ(マクダーモット)が指揮する米陸軍第101空挺師団第3大隊第187歩兵連隊所属、第3分隊は負傷兵たちを救いながらも激闘を続ける。そんな彼の分隊にラングィリー(バリル)、ウォッシュバーン(チードル)ら若い兵士たちが配属されてくる。フランツは戦場で彼らが体験するであろう苦難を教えるが、彼らはすぐには敵軍と戦わずに済む。だがある地点で敵軍から激しい攻撃を受けて苦戦する。そこは後に米軍兵が敵軍に挽き肉のようにされると噂され、“ハンバーガー・ヒル”と呼ばれることに……。

(WOWOW解説より)
ベトナム戦争は1970年代後半から多数の米国映画で題材になり、1980年代も第59回アカデミー賞で作品賞に輝いた「プラトーン」などが作られたが、本作は「プラトーン」の翌年に全米公開。
実際に兵士としてベトナムに行ったジム・カラバトソスがプロデューサー(共同)と脚本家を兼任し、兵士がハンバーグの材料である挽き肉のようにされるとの噂から“ハンバーガー・ヒル”と呼ばれた地点での激闘を再現。あくまでクールに、戦場の悲惨さを生々しく描こうとした、スタッフ・キャストの姿勢に胸を打たれる。

1969年、南ベトナムのアシャウ渓谷にある丘、ドン・アプ・ビア=通称“937高地”でアメリカ軍第101空挺師団(通称・“スクリーミング・イーグル”)と北ベトナム軍との間で繰り広げられた攻防戦「アパッチ・スノー作戦」を描いた作品であり、ベトナム戦争の悲惨さを戦場に送られたばかりの若い新兵を中心に描いている。

この激戦により372人のアメリカ軍が負傷し、72人が死亡。北ベトナム軍側死者は600人以上と推定された。
(Wikipediaより)

ハンバーガー・ヒルの戦闘で新兵目線での過酷な戦闘が描かれる。

・味方ヘリからの銃撃で多くの味方が撃たれる。
・味方の爆撃でも敵はその間、掩蔽壕に隠れて被害を抑えその後に山を登る米軍に正確な射撃で損害を与え続けた。

『プラトーン』を観た後だったので、プラトーンの主人公たちの疲弊し、消耗した状態の演技から比べて、綺麗な服装、身なりも清潔そうで、やはりプラトーンの凄さを改めて感じた。

しかし、本作では有名な俳優が少ない分、リアルな新兵たちの反応や感情を観ることで理解できた。
しかし、みんなヘルメット姿でなかなか顔と名前が一致しないので苦労した。


↓ 以下ネタバレあり

【印象のシーン】
・母国からの肉親や恋人からの手紙やカセットテープでの音声レターなどに一喜一憂する兵士たちの想いに胸が詰まる。

・当時、米国内の反戦運動の空気も感じ取れる。

ある新兵が恋人からの手紙で、

“この手紙が最後になる。手紙を送ることは戦争に賛成することになる“

というような手紙に節句…

・敵側の北ベトナム正規軍からも畏怖の念を込めて“チキンに気をつけろ”と恐れられた第101空挺師団。
その記章はチキンではなく、
 “雄叫びを上げる鷲“

スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』やTVドラマ『バンド・オブ・ブラザーズ』でも有名な精鋭部隊。

ベトナム戦争の史実を描いた名作。



【忘備録】ネタバレあり
(キャスト)
・ヴィンセント・”アルファベット”・ラングイリ Languilli
- アンソニー・バリル
第3分隊新兵、白人。
ハンバーガーヒルで戦死

・レイ・モータウン Motown
- マイケル・ボートマン
第3分隊古参兵、黒人。

・ジョニー・ウォッシュバーン Washburn
- ドン・チードル
第3分隊新兵、黒人。
ハンバーガーヒルで生き残る

・ハリー・マーフィー Murphy
- マイケル・ドラン

・エリオット・”マック”・マクダニエル
Mcdaniel
- ドン・ジェームズ

・アダム・フランツ軍曹 Frantz
- ディラン・マクダーモット
第3分隊長、白人。
ハンバーガーヒルで生き残る

・ポール・ガルヴァン Galvan
- マイケル・A・ニックルズ
第3分隊新兵、白人。
マン・ロー橋の近くの戦闘で頭を吹き飛ばされ戦死。

・マイケル・ダフィー Duffy
- ハリー・オライリー
第3分隊古参兵

・フランク・ゲイガン Gaigin
- ダニエル・オーシェア
第3分隊古参兵

・ジョー・ベレツキー Beletsky
- ティム・クイル
第3分隊新兵、白人。
ハンバーガーヒルで生き残る

・マーティン・ビーンストック Bienstock
- トミー・スワードロウ
第3分隊新兵、白人。

・エイブラハム・”ドク”・ジョンソン
Doc
- コートニー・B・ヴァンス
第3分隊古参衛生兵、黒人。
ハンバーガーヒルで負傷

・デニス・ウースター Worecester
- スティーヴン・ウェバー
第3分隊古参兵、白人。

・テリー・イーデン少尉
Lieutenant_Eden
- ティーガン・ウェスト
第3分隊指揮官、白人。
ハンバーガー・ヒルの戦闘で右腕を失う。

・Healy
- J. C. Palmore
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