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ゴーストワールドのAPlaceInTheSunのレビュー・感想・評価

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
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配信されてないし、レンタルビデオ屋は近所に有るには有るけど行かないから、こういう再上映はありがたい。

冒頭の、卒業式で真剣にスピーチしたりパフォーマンスする同級生を小馬鹿にするような立ち振舞いから始まり、
自分は何者でも無く、何も出来ないくせに、周りの人達全員を下に見て、世の中を斜めに見て、何処にもフィットするような場所が無い感じ、その憎たらしく痛々しい感じは、当時10代だった自分を見ているようで、愛おしくもあり、むず痒かった。

当時、リアルタイムで観ていたらガチハマりしていたかもしれないし、
ジェンダーを持ち出すのもアレだけど、やはり女性が観た当時この作品をみた時の自己投影感は凄いものがあったのだろうと想像はつく。

あの二人がおしゃれして、街をどかどか歩くだけで微笑ましくて可愛くて、でもちょっと危うくて、勇気づけられるもんなぁ。


イーニドの着るものがころころ変わる古着ファッションは愛おしくもあるが、そこに未だ自分を・自分の可能性や居座りどころを捉えきれない不安定さが、きっちり描写されている。

イーニドの未来に幸あれ!!
若者たち、街を出よう!!

(余談ですがイーニドの容姿がジェーン・スーさんに見えて仕方がなかった)
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