YYamada

ヒッチャーのYYamadaのレビュー・感想・評価

ヒッチャー(1986年製作の映画)
3.6
【スリラー映画のススメ】
◆作品名:
ヒッチャー (1986)
◆映倫区分 / 日本 G(制限なし)
◆スリラーの要素
 逃亡不能な状態の「緊張感」や
 「不安」を描く
◆本作のポジショニング
 サスペンス □□□■□ ホラー

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・陸送の仕事をするジム・ハルジーは、シカゴからサンディエゴへと向かう砂漠地帯で、1人のヒッチハイカーを拾う。その男ジョン・ライダーは、ハンドルを握るジムの喉元にナイフを突きつける。一瞬の隙を見てライダーを車から突き落としたものの、その後も彼は執拗にジムを付け狙う。
・警察やウェイトレスのナッシュも巻き込み、事態は最悪の方向へと転がっていく…。

〈見処〉
①乗せたら最期。運命不明の
 死のドライブが始まる——
・『ヒッチャー』(原題: The Hitcher)は、1986年に製作されたサイコ・サスペンス映画。
・アメリカ西部、砂漠のハイウェイで1人のヒッチハイカーを乗せたことが不条理な悪夢が招く…。当時20代の脚本家エリック・レッドは、ドアーズのジム・モリソン最後の録音曲『Riders on the Storm』からインスピレーションを得て、執筆された本作。
・劇場公開時には、著名な映画評論家から大酷評を受け、商業的にも製作費600万ドルの回収にも至らない興収約584万ドルと惨敗となった作品。
・しかしながら、本作主演のC・トーマス・ハウエルが本気で怖がっていたというルトガー・ハウアーの無慈悲な「路上の一人の殺人鬼」ぶりは、後年のクリストファー・ノーラン作品に影響を与え、多くの映画ファンに支持されるカルト名作として高い評価を確立している。

②結び…本作の見処は?
◎:「悪の所作に合理的な理由などない」…。鑑賞者の想像の上をいく無慈悲なルトガー・ハウアーの狂気は、まさに『激突!』+『ターミネーター』のインパクト。逃避行のウェイトレスにそこまでするか!?
○: 邪悪な殺人鬼の目的や行動原理を描いていないことが、鑑賞者の想像を掻き立てる。ルトガー・ハウアーとC・トーマス・ハウエルが演じる2人のキャラクターが「フィンチャーの『ファイトクラブ』と同じ関係説」が成立するのか、鑑賞後に映画談義をしたくなる。
▲: C・トーマス・ハウエルが演じる主人公のブレ幅が大きい行動には、少々イラつきを感じる。ヤル気になれば、逃げられる。
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