あんへる

機動戦士ガンダム F91のあんへるのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)
3.6
子供の頃から何度か観てはいるんだが、話の規模的には逆シャアと同程度のスケール感ではあるものの、如何せんこっちは情報量が無駄に氾濫していて取っ付きにくく分かりにくいストーリーの構成だなぁと毎回思う。
尤も「コスモバビロニア建国戦争」ってデカい話のあくまで導入部のみを描いたのが本作なんで、そもそもこれ一本で完結する前提で風呂敷拡げちゃいねぇよってスタンスでもあるんだよね。
にしてもよ、やっぱどう考えても2時間尺でやるには諸々詰め込み過ぎているし、圧倒的にキャラの掘り下げは足りてねぇし、その上視点や舞台は文脈無視してコロコロ変わるし、全体的なダイジェスト感はエグいしで、とにかく忙しない作品だなぁと思う。

とりあえずいつの時代も安定して連邦軍がクソすぎてイラつかせてくれる。
地球に依存している連中が無能を通り過ぎて産業廃棄物と化している。こんなゴミ共が上層部に湧いてるんじゃ組織が腐るのも必然よな。上に立つ人間が現場を把握してねぇ時点で話にならんよ。
シャアの思想も大概なんだが、地球のダニを一掃できなかったのだけは悔やまれるところだな。
まぁ哀しいかな、この地球連邦の腐敗の歴史こそが実質的な宇宙世紀とも言えるんだけどね。ほんと富野の面倒臭さが出てて良いと思う。←ん?心からの褒め言葉ですよ

個人的に劇中で一番好きな台詞(シーン)は、ザビーネがアンナマリーに言い放った「感情を処理できん人類はゴミ」って冷酷な捨て台詞。
この時、彼は10年後の自分へ向けた特大のブーメランを投げ放ったのだった。。(そろそろクロスボーン映像化してくんないっすかねぇ?

あと何度聴いても主題歌はガンダムシリーズ屈指の感動的な神曲だと思う。
Play don't break a peace foreverなんやで。
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