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巨人の星 宿命の対決のmitakosamaのレビュー・感想・評価

巨人の星 宿命の対決(1970年製作の映画)
3.5
くっそ面白え!巨人の星4作目。
今作は正に花形が主役。大リーグボール旋風を起こす星に対してスランプな花形。
オールスターの入場式で手に絡まった風船に打倒大リーグボールの秘策を思い立つ。

そして地獄の特訓。
花形自動車の工場で振り子のように落ちてくる鉄球を打ち続けるという狂気を見せる。
あーーー面白い!!無茶苦茶!やっぱり魔球を破るってこういうことだよ。中途半端な根性論は宜しくないが、ココまで来たら天晴だよな。

もう血まみれでぶっ倒れながらも必死でライバル妥当に燃える。

それを影で覗き見る速水。ああこんな男いたなぁと思い出す。
同僚の星が活躍するのが悔しいので、星と花形の潰し合いを期待する。

監督に直訴してマウンドに立つ花形。ホームラン予告。
この対決の作画は違う意味で狂気を感じるよ。描き込みや動きは普通なのだが、筆圧や動画の勢いの熱量が違う。
とんでもないフォームで大リーグボールを打ち返す花形。アニメに狂気が乗り移ってる。そんな瞬間だね。

長屋の住人が集まり着流しで観覧する一徹もただならぬ気配を感じ取る。
再生VTRの花形を見て「もう止めろ!死んでしまうぞ!」と絶叫。

体中の筋肉がズタボロになっても這ってホームインする花形。涙する飛雄馬。それを見て更に涙する速水。

最高に熱いし、これぞ正に巨人の星という傑作。
しかし劇場用アニメはココで終わり。新巨人の星までお預けなんだよな。
なぜ花形中心の話で終わらせるのか。せめて後1作作れば良かったのにね。
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