映画初心者

ダンボの映画初心者のレビュー・感想・評価

ダンボ(1941年製作の映画)
3.3
ディズニー長編4作目。白雪姫~バンビまでの5作の中でワースト。芸術性がかなり乏しく、かといってエンタメ性が高いわけでもない。全体的に露悪的で押しつけがましい。

初期ディズニー作品はアート性が強く、逆に物語性は乏しい傾向。本筋とは関係のないところにユーモアを含ませ、ユーモア部分が本筋を遅らせるストーリーラインがよく見られる。これを引き継いで初期の東映アニメの「白蛇伝」などもそのスタイルになっている。

本作はアート性が弱い。色彩は空気感を生まず、画面の密度感も薄め。画面の力が他作品と比べて弱い。どちらかと言えば、50年代のディズニーの「ピーターパン」あたりっぽさを感じる。
そして物語性も弱い。今の時代であれば20分程度の短編にされそうな内容を70分の作品にしているんですよね。

ダンボと言えば、ピンクの象のシーン。酒を飲んでしまったダンボが見てしまう幻想シーンなのですが気味が悪い。「ファンタジア」「くまのプーさん」でも見られますが、リミッターが外れてますよね。

ダンボが同じサーカスの象たちから、人間から全員から馬鹿にされる前半は露悪的。子供向けを意図してか描写が直接的で何度も描写。押しつけがましいと思ってしまった。

ただ、ダンボのデザイン、そのもたついた動きが秀逸。あの幼児っぽさが性善説からして、ダンボ側の立場にたって見てしまうんですよね。

【総評】
初期ディズニー5作品中ワースト、あまり強さがない作品です。
映画初心者

映画初心者