“100万ドルのバカ騒ぎ”
1970年6月のカナダ。アーティストが聴衆を回るコンサートの出前と銘打って、バンドを乗せて大地を横断した『フェスティバル・エクスプレス』
音楽の中でロックがまだ若かった時代。知らない曲ばかりだったけど、ジャニスジョプリンがこのツアーの約3か月後に亡くなったんだと思うと、この作品のすべてに人生というものを考えさせられて、魂が揺さぶられるかのようだった。
時代時代で進化し続けるライブの形の、本作は確かな歴史の一部分。
ここに登場する横暴な聴衆には驚愕したけど、「100日後に死ぬワニ」とコラボした某バンドでの騒動は、現代でだって大差ない姿なんだろうし、"聞き手(=消費者)"として自分がどう進化すべきかを考えさせられた。
興行的に大失敗と言われた本作イベント主催者の揺るがない「アーティストファースト」、これに尽きる!