くじら

地球の静止する日のくじらのレビュー・感想・評価

地球の静止する日(1951年製作の映画)
3.7
おい!割と大好きな映画になった!

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人々の「恐怖」が「理性」に勝ることが恐ろしい
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この時代にありがちな戦争を受けてのSFムービーだが、陳腐で何も言えてないような映画もある時代で、独りよがりにならずにきちんと大衆映画として成り立ってるのがなにより強い。

世界中でニュースが駆け回る、意外な群像劇チックなカット。
宇宙人のキャラが立ちすぎて転生モノみたいになっちゃってる地球探訪(もう少し見たかったな;;)
光と影の捉え方。

どれも一見して退屈だが堅実な印象。完璧さを感じる。人間讃歌をちゃんと感じる。

宇宙由来のプロダクトがゴツゴツしてなくてスムースな金属なのが良い。ひんやりした曲線。

未知の言語の約束って恋愛ストーリーの王道コードだね〜〜。キュートだったよ❣️

しかし、より高位の概念のシステムによって武力を否定するというのは、やはりカンフル剤にしかならない。今我々は一歩進まないと、この映画を陳腐なものにしちゃうわね。
くじら

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