探偵物語なのに探偵は一人も出てこないという刑事ドラマ。
そんな邦題は置いといて、ほとんど警察署内で展開されるという珍しい形。
ニューヨーク21分署は今日も犯罪の行いで逮捕された人間がごった返す毎日。
初犯の人間から常習犯まで多種多様。
マクラウドは悪を許さない鬼刑事として犯罪者を取り締まっていく。
9割以上は署内で展開するというのだから、監督のウィリアム・ワイラーの演出がやはり素晴らしい。
会話だらけの中で、いろんな過去や複雑な心理の犯罪者像が最後の一点で結実する構成も見事なもの。
ラストは分かってはいるのだが、刑事の立場になると行動は理解できる。