天パーマン

楢山節考の天パーマンのレビュー・感想・評価

楢山節考(1983年製作の映画)
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やはり同じ自然とはいえ国によって趣が違うと思わされる既視感のある我が国固有の自然を堪能できる

村という隔絶されたコミュニティでのならわしというのは開かれた世界にいる現在の私たちから見ると異様で恐ろしい
村民の横の繋がりは固くこのコミュニティから人が抜けていくことを防ぐためのものという打算的な思惑もあるだろう

人間と重ね合わせた生き物が交じり合う映像を様々収めているのがなかなか面白い
終盤に入るまでひたすら性行為の連続であり、話の本筋がそこで断たれる感じが興を削いでくる
これに限ったことではないが、もっと閉鎖的でどんよりとしたものが観たかったのにところどころ笑ってしまうようなシーンが挿入されていて中途半端になってしまっている気がした
ラストのカタルシスさえぶつ切りにされる
それが諸行無常ということなんだろうか
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