みあせぶ

ネバーエンディング・ストーリーのみあせぶのレビュー・感想・評価

4.2
一粒の砂


これは…!大人になればなるほどストレートに刺さってくる映画ではないでしょうか。大人と子どもの間みたいな年齢の私は号泣してしまいました。

いじめられっ子で相手を殴り返すことも出来ないバスチアン。そんな彼が『ネバーエンディングストーリー』という本に出会って主人公たちの気持ちに寄り添っていく中で様々な体験をしていく。

これってほんとに私の物語でもあって、自分が映画を観てる理由の一つとして『いくつもの人生を体験できるから』というものがあります。自分の人生は生まれた土地や環境、能力や才能に少なからず縛られてしまう上に、使えるお金と時間にも限りがあるので、やりたいことを全てやる前に死んでしまう。
だからこそ、映画という媒体を通して少しでも多くたくさんの人に出会ったりあらゆる体験をして生きた方が充実した毎日を送れる気がしています。
これがバスチアンが本を読む理由と重なるんですよね。というわけで私は今作でも激しく感情移入してしまいました…

クライマックスでの感動がとても大きい作品ですが、序盤から中盤にかけてはただただ重い話。残酷すぎます。思い通りにいかないストーリーに悲しみは募るばかり。沼のシーンなんて観てられませんでした😢

ファルコンといえばスターウォーズのミレニアム・ファルコンしか思い浮かばない人間でしたが、今日からは本作のファルコンも思い出すだろうな…!まだ映像にも荒があって時代を感じる仕上がりです。これも味があって素敵だなと思いました。私が小学生のときによく観た『まんが日本昔ばなし』のオープニングに出てくる龍の動きとそっくりだったので笑ってしまいそうになったりもしました笑

子供も観れるアドベンチャー映画ですが、私としては子ども心を忘れかけている大人たちに是非観てもらいたい1作です。
みあせぶ

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