いろどり

トゥヤーの結婚のいろどりのレビュー・感想・評価

トゥヤーの結婚(2006年製作の映画)
3.7
第6世代である中国人監督ワン・チュアンアンによる内モンゴル自治区が舞台の話。先日観た「天上草原」も内モンゴルだけど、今作は町との関わりがより密接。砂漠化が進み水がなくなり、自然のなかで生きることの難しさが浮き彫りになっていた。ラクダ、ロバ、馬、バイク、トラックと、乗り物の変化の波が凄まじい。ゲル(パオ)の前にバイクが何台も停まっている光景こそ現代の内モンゴルなのだろう。町への移住が進む状況にもそれとなく触れている。

2人の子供を抱え婚活にのぞむトゥヤーのモテモテぶりがすごい。
井戸掘りでの爆破事故で足が不随になってしまった夫を見捨てられず、生活のために離婚して再婚することを決意するも、元夫も一緒に住むというトンでも条件を出しての婚活に多くの求婚者は脱落。
確かにこれは厳しい条件💦
1日何往復も遠い井戸までラクダで運搬するトゥヤーに、井戸堀りをして求婚するというのは驚き。生活を支えるアピールとしてはかなり嬉しいプロポーズかもね。石油を掘り当てた成金の登場も土地ならではで面白い。

愛も生活も捨てたくない。ときどき笑うけどほとんどは凛とした佇まいのトゥヤーは強くたくましい。こうゆう女性は男性からモテるのでしょうね。ラクダに乗る姿がとてもカッコ良かった。
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