シャチ状球体

大人は判ってくれないのシャチ状球体のレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
4.5
3年くらい前から気になってたやつ。ようやく配信……!

親が子どもにしてはいけないことを全部やる映画。それだけトリュフォーは子ども時代に大人に対しての強い不信感を持っていたのだと思う。
不登校が人生の終わりみたいな扱いをされたり、子どもを甘やかすとダメになると周囲の大人に言われたり、アントワーヌの周りには支配/被支配の関係でしか子どもに接することのできない大人しかいない。

不登校で少年院送りにされるって、現行社会の刑罰というシステムが人ではなくて権威のためにあるということがよくわかる。
アントワーヌが反抗せざるを得ないのは正解とされるレールを少しでも外れると行き場がなくなる未完成な社会の責任だし、その理不尽さの構造を1959年に映画にしたトリュフォーは流石……。
シャチ状球体

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