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バルタザールどこへ行くのfreakishsenseのレビュー・感想・評価

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)
4.0
学校の先生に買い取られたロバのバルタザール。そこで可愛がってくれたマリー不幸が重なり離ればなれ。しかし、10年後に奇跡的に出会い、マリーと幸せな暮らしをしていたけれど マリーに惚れていた不良少年が嫉妬してバルタザールをこき使うってお話です。

登場人物にあまり入れ込まず、感情が排されていて、物語を少し遠巻きなアングルで撮影。当たり前だけど ”映画を観ている”という感覚で観ていました。その感じがかえってロバの目に映る空虚がより際立っていたのかと。
幼い頃の思い出、過酷な労働。切ない恋。バルタザールはどんな事を思い 涙して 最後に何を見ていたんだろう。
主観じゃなく客観。これを常に意識した感じの作品だった。バルタザールがロバってのもあるかも。人間だったら 同じ立場だったらどう思うかな〜とか考えるかもしんない。バルタザールの目をみて、この子は何を考えてるのかな〜何の涙かな〜と思った。

悲しいお話とは対照的な美しい風景にちょっとだけ救われる。
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