みんと

天国への階段のみんとのレビュー・感想・評価

天国への階段(1946年製作の映画)
3.9
“ファンタジー”ってワードに極端な苦手意識があって敬遠してた作品。

いやいや、いわゆる連想するイメージとは違って、意外にも現実的とも感じられ死生観にまで到達する作品だった。
『素晴らしき哉、人生』とか『天国は待ってくれる』のような…

第二次世界大戦中、敵弾を受けて帰還中の若き飛行士の現実と空想の物語。
2通りのストーリーは、モノクロで描く天国とカラー映像で描く“生“の世界。子供に絵本を読み聞かせるようなメルヘンを感じる一方で、とても現実的なシビアさも感じられる。当時の社会情勢や法の部分にも触れられ、わかり易いのだけど浅くない。ちゃんと考えさせられるし、ロマンティックでもある。

そしてタイトル通り、手術室に続く天国からの巨大な階段がひときわ印象的で象徴的な作品だった。

いつの時代でも愛の力って偉大だ!夢があって素敵だなぁ…
死をも恐れず、自己犠牲すら恐れない崇高な感情である事を改めて感じる。

素晴らしい作品だった。
みんと

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