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天国への階段のkazu1961のレビュー・感想・評価

天国への階段(1946年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-606 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-489

🖋とっても素敵な大人のお洒落なメルヘン、そしてイギリスらしいユーモアとシビアさが同居した独創的な大人のファンタジー作品です。

🖋そのストーリーはこの時代にはとても先鋭的。第二次世界大戦中、飛行中に被弾し、パラシュートで降下しながら、生と死の間を体験するイギリス兵の物語で臨死体験を映画の中で扱った先駆的な作品です。その死にかけている臨死体験をモノクロの“天国”で表現し、生きている現実はテクノカラーで表現しているのも画期的。さらに題名の如く『天国への階段』の造形はとても秀逸、手術室からそのまま天国へ続く階段が延びているセットには目をみはります。

🖋そのストーリーの中で、“生と死”、“愛とは”、“法とは”、そんな深淵なテーマを見事に伝えてきます。さらにイギリスの抱える問題、イギリスとアメリカの対比などもシュールに伝えてきます。そう、戦後まもないイギリスの心境が伝わってくる秀作です。

🖋そして余談ですが、天国で出会うリチャード・アッテンボローめちゃくちゃ若い!!

😢Story:(参考:allcinema)
第二次大戦中、被弾して帰還する飛行隊長(D・ニーヴン)の無線を、米夫人部隊の兵士(K・ハンター)が受信。死を目前にして尚もウィットを失わない男に、女は懸命の励ましを送る。やがて機は英国近海に墜落。落下傘で脱出した彼は、海岸に泳ぎ着いて彼女と巡り合うが……。

🔸Database🔸
・邦題 :『天国への階段』
・原題 :『A Matter of Life and Death』
・製作国 : イギリス
・初公開 : 1946
・日本公開 : 1950/05/27
・上映時間 : 104分
・受賞 : ※※※
・監督 : マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
・脚本 : マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
・原作 : ※※※
・撮影 : ジャック・カーディフ
・音楽 : アラン・グレイ
・出演 : デヴィッド・ニーヴン、キム・ハンター、レイモンド・マッセイ、ロジャー・リヴセイ、ロバート・クート

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「赤い靴」「ホフマン物語」「将軍月光に消ゆ」「戦艦シュペー号の最後」などの名コンビ、マイケル・パウエル監督、エメリック・プレスバーガー製作による代表的作品。手術室につづく、天国からの巨大な階段が、邦題名の意味である。
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